新型コロナウイルス感染症の感染時期 |
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台湾衛生福利部疾病管制署(台湾CDC)から、5月1日にJAMA InternalMedicine(オンライン版)に発表された論文には、100人の感染者と2761人の接触者の追跡結果から、新型コロナウイルス感染症における「時期における感染力の違い」が報告されています その要点は「新型コロナウイルスは、発症前から発症5日目までに周囲に感染させるリスクがあるが、発症6日以降での感染リスクはほとんどない」とするものでした。 以前から、このウイルスは発症前からの感染リスクがあることは知られていましたが、「発症後は5日までに感染力があり、6日目以降はない」とする報告は事実であるとすれば衝撃的です。ウイルスはすこしずつ変異しているので、台湾での流行がそのまま世界レベルであてはまるかどうかは疑問ですが、これが事実だとすれば、肺炎を起こして入院を要するのは通常は発症5日以降ですから、入院した時点ではすでに感染力はなく、現在重症肺炎を治療している医療従事者からみると、ある意味朗報です。 その一方、発症前あるいは発症早期において、感染力が強いということは、家庭内での感染が最も問題となるということになります。 その意味でも、PCR検査の拡充、抗原検査の普及が急がれています。 |
2020年5月19日(火) |
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